糸をよりあわせたり、組み合わせたりして透かし模様に編んだものをレースといい、 布に透かし模様を入れて刺しゅうしたものまで広い意味ではレースに含まれています。長い歴史の中で常に女性のあこがれであったレースを、現代の感性に合った作品で提案し、様々な技法を学びます。
規定の課題作品を提出されますと、公益財団法人日本手芸普及協会より、修了証書・認定証を取得することができます(有料)。
本科ではレース編みの代表的な技法、クロッシェレースとタティングレースに取り組みます。道具や糸の扱いから、基礎技法(編む、結ぶ、かがる、組む)、記号図の読み方などの基本知識からはじめ、作品やモチーフを作ります。
クロシェレースとは、かぎ針1本でレース風に編んだもので、自由編み、区限編み、ヘアピン編みの3種類があります。当協会カリキュラムでは、かぎ針でレース糸を編むものをクロッシェレースとしています。
芯の糸に結び目を作っていくレースです。手法を覚えてしまえば簡単に編め、道具もシャトルだけなので持ち歩きもでき、狭い場所でもできます。
高等科では本科で学んだクロッシェレースとタティングレースの新しい編み方を学び、作品を作ります。またクンストレース、ヘアピンレースにも挑戦します。
クンストレースは芸術的で繊細な編み目が持ち味です。掛け目を主にした基本的な編み目と、リズミカルな模様の配置とがレースの美しさを強調します。
かぎ針レースの一つの方法として考えられた編み方で、髪飾りのヘアピンを使って始められたものと言われます。
講師科ではこれまで学んだ4つのレース技法に加え、バテンレース、マクラメレースにも新たに取り組みます。
バテンレースは、19世紀後半から20世紀初期にヨーロッパなどで盛んになった、テープレースの一つ。テープとかがりステッチを組み合わせたレースです。
織物がはじめられたころその房飾りとして考えられたといわれるほど古くからある手芸です。近年は様々な素材を用い、編むというより結んだり組んだりして、新しい感覚のものがうまれています。
講師科で学習したバテンレース、マクラメレースについて上級の作品に取り組みます。あらたにテネリフ、フィレ、ボビンの3技法を習得します。
テネリフレースは、糸を放射状に渡しておき、その糸を土台として、結んだり、かがったりして作るレースです。
フィレレースとはフランス語で網のことで、その名前が示す通り、魚の網のような編み目のレースです。もともとは魚や鳥を捕獲する用具を作るために考え出された技法で、古くは古代エジプトの墓陵から網目状に糸を結んだものが発見されています。
ボビンレースは円形や円筒状のピロー(クッション)を土台にして、ボビンに巻いた糸を図案に合わせてピンでとめながら組むレースです。
実際にヴォーグ学園で資格取得講座をご受講いただいた方の「声」をご紹介します。
レース資格取得講座
受講生
レース編みと言えば、かぎ針で編むものだとばかり思っていましたが、この講座では様々なレースの技法を学ぶことが出来ました。特に印象深いのは棒針で編むクンストレースです。細いレース糸を棒針で編み進める難しさに加え、編み上がるまで編み地の様子を確認できない所も更に難しさを感じました。慣れない棒針とレース糸の扱いに苦労しましたが、編み地を広げてみると、編んでいた時には想像もつかなかった美しい模様が広がりました。この小さなモチーフには初めてチャレンジしたクンストレースへの驚きと感動がぎゅっと詰まっています。
レース資格取得講座
受講生
色々な種類のレースを学べるとのことで、この講座を受講させていただきました。一人一人にちゃんと伝わるよう、先生が細かく丁寧に説明してくださり、こちらも気がねなく質問がしやすく、いつも楽しみにしています。クラスの雰囲気も和やかで、新しいことをこれからもこの仲間と一緒に学びながら、知識、技術を身につけられることが、ただただ素直に嬉しいです。